「百聞は一見に如かず」という言葉があるように、被差別部落の実態を見もしないで、「部落差別は解消された」という言葉を言う人がいる。それを聞いた被差別部落の人はどう思うだろう。実際に完全に差別がなくなっているのなら、なんとも思わないだろうが、少なからず差別が存在している限り、「部落差別は解消された」という言葉自体が、差別と感じる言葉になってしまうということを考えなければいけない。本当に差別がなくなったのか否かは現地に行き、被差別の当事者に案内をしてもらいながら、差別の有無を聞くことが一番確実なことである。ところが、実際に現地に行こうにもどこが被差別部落なのかも分からない場合が多い。差別をなくすために、カミングアウトして、積極的に地域を案内している人たちがいる。そんな人たちを頼りに、地域のフィールドワークを実施してもらうことが確実な方法である。私はこれまでに十数回案内してきた。参加した人の感想は様々ですが、確実に言えることは異口同音に「差別があるということが分かった」ということでした。近々、来る3月25日(月)にはそのフィールドワークを実施する予定。もしも参加希望があれば、メールアドレスを知らせていただければ、実施要項を送信します。ぜひこの際、差別者にならないためにも、現地の事情を知るということに着目していただきたい。