いよいよ2021年が始まりました。昨年はコロナ禍で大変な一年となってしまいましたが、今年もコロナ禍が続いています。というよりは、より一層深刻な状況になっています。感染者が爆発的に増加し、医療崩壊もあるのではないかともささやかれています。私たちはこの困難な時期にいったい何をどうして生きていけばいいのか、深刻に考えてしまいます。特に問題なのはコロナ禍に関連して重大な人権侵害が起きているということです。PCR検査が陽性となった人への誹謗中傷、医療従事者への差別等。格差社会を招いた政治姿勢が国民感情と相まって、今回のコロナ禍による人権侵害を誘発しているとも言われています。今こそ、このような状況を打破すべく、人権を考える余裕を持ち、政治姿勢を軌道修正させていく多くの市民の力が必要です。私たちにできることは、物事は正しく理解し、憶測や感情だけでは動かないという姿勢を持つことです。そして、これまで培ってきた人権意識・人権教育の神髄が発揮されるべき時が来たと認識しましょう。これまで多くの差別問題を考え、実践してきた取り組みを再確認し、その過程でどのようなことが起こり、どのような結果をもたらしているかを考えてみましょう。一人ひとりの命の大切さを学び、差別を許さないといった姿勢は、今こそ生かされるべきものだと思います。これまでの未解決の人権侵害にプラスしてコロナ禍差別が重なっています。私は関東大震災時の流言流布により、多くの朝鮮人が虐殺された事件が脳裏をかすめます。ぜひ、私たち皆さんの声でコロナ禍の人権侵害をなくし、早くコロナ禍が終息することを願っています。今年のテーマは、これまでの差別や人権侵害と共に、コロナ禍差別など新たな人権侵害も許さないということ気持ちを持つということです。