
1 この機会をいただけたことを本当に感謝しています。多くの学びと出会いの中で、自己の立ち位置の再確認ができました。定年は一つの通過点に過ぎないなと思うことができ、明日以降も子どもたち、仲間たちとともに歩みを続けていきます。
2 徳島市内において、被差別部落で食肉産業が営まれている。と畜する(命を奪う)ことで差別の目で見ている傾向が我々にあるのではないか。我々はスーパーマーケット・肉屋で肉を購入、食している。肉を食することができるのは、食肉産業に就いている人々がおられることを抜かしているのだろう。
ところで私が教職に就いたころ、同和教育が行われていたが、部落の起こりして、政治起源説が主流であった。その後、しばらく障がい者差別に接するようになってから、同和問題から離れてしまった。再び同和問題に接するようになって、部落の歴史について、さらに新しく学び直しをする必要があるのではないか。部落差別を知ることが、他の差別問題についての理解もでき、社会問題についても考える一助になるように、思える。フィールドワークについても、徳島県内の部落を何か所か訪ねたが、今回県外についても見ることができ、有意義であったと思っている。
3 「差別の現実に深く学ぶ」と言われて久しいですが、久しぶりに差別の現実に直接触れた気がします。廃屋の並ぶ街もそうですが、そういう現実もさることながら、自分の中にある差別的な部分に改めて気づけたように思います。
日々の生活の中でいろいろなおかしいと思うことに出くわして憤りを示してみてもなかなか理解してもらえず思い過ごしを思ってしまったりしていますが、道は長く険しいかもしれません。それでも少しずつ自分の中の差別的な部分を克服していければと改めて思えました。ありがとうございました。
4 フィールドワークに参加させていただき、食肉・皮革産業の現状や歴史を見ることができました。加工場では、衛生的に加工されている状況や雇用の現状など詳しく知ることができました。加工場で働く人々の出生地や国籍を知り、徳島の現状と類似しているところもあると感じました。
ムラを歩く機会を与えていただき、実態や現実を知ることができました。ありがとうございました。
5 今日一日大変お世話になりました。本当に学びが多い研修になりました。差別の現実を自分の目で見て感じて、考える場を与えて頂いたこと、とても感謝しています。教員として“知っている”ということは、本当に大切なことだと思います。この学びをぜひ子どもたちや仲間に伝えていきたいです。また、参加者の皆さんとつながれたことは今後の財産です。たくさん刺激を受けました。こういうパワーをもらえるのが同和教育のステキな所だと思います。午前中の学びやフィールドワークだけでなく、話し合ったり、考えを伝える手間をとっていただいたこともよかったです。
今はまだ整理しきれませんが、帰ってから自分の中にちゃんと落としていきます。お忙しい中、色々と無理を聞いて頂きありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
6 屠畜の現場を一度見てみたいと思っていたので、今日参加できて一つの目標をかなえられた気持ちです。以前、「ある精肉店の話」という映画を見たことがありますが、その伝統的な手法と食肉センターの違いにかなり驚きました。最新機械の設備もそうですが、若い人が働いている姿を見て自分自身が食肉センターに対して一面的に理解していたことを気づかされました。
野球のボールの工場で白い革を見ましたが、初めて工場で大量の野球ボールが生産されているのを見ました。父が働く工場に行ったことがありますが、工場も一つ一つ違うところも面白く感じました。しかし、パドル(タイコ)の音が聞こえなくなって寂しく感じております。(ちなみに、姫路ではタイコのことはドラムとも呼びますが、パドルというよりはバットルと言ったりしています)
ムラとムラがどのようにつながるのかを知りたかったので、地場産業のないの地区を歩いたのは本当に学びが多かったです。部落と言っても成り立ちも歴史も違うので、それをしっかり記録しながら、差別に抵抗するための手段を考えたいと思います。

7 地場産業のある地区とそうでない地区の地域実態を知ることができ、また姫路の現状を理解できたと思う。特に地場産業のある地区の廃屋・廃工場には驚きました。砥堀の道路の狭さにも住宅改善が進められていないのも感じました。地域活動(交流館)との地道な取り組みもよくわかりました。もっと、事業も知りたいので、次回、時間をとって訪問したいです。改めて知ったお二人の地域活動への取り組みに拍手です。負けないように私も頑張りたいです。70歳過ぎても知りたい気持ちは旺盛です。
8 食肉センターの見学については、肉づくりの高級な面が目に入ってきました。多分、最高級部位は口にはできないほど高価なものだろうし、それ以外の部位はあのセンターから外で作られているらしいでも、ハローワークで公募しても応えるのはムラの人か外国人だという現実もあるらしい。それはムラの産業だったからなのか…。こびりついて剥がすことのできない忌避意識。それが行為として現れる差別。克服するテコはどこにあるのかとまたまた考えさせられる。考え続けていることではあるが…。
一方、地場産業のない地区でのフィールドワークは、地域づくりについていろいろ考えさせられた。地域で暮らしが成り立っていくこと、どう成り立たせていくのかの課題。特に教育の課題について考えを巡らせられた。ありがとうございました。

9 食肉産業従事者のほとんどが部落の人とベトナムの人と聞いて、「部落差別の現実」をあらためて思いました。硬式野球ボールの革は今でも甲子園(高校野球)で使われているとの話、部落差別を考える。部落産業が世の中で必要とされていることも部落学習として大切だと思いました。地場産業のない地区でのハングル講座では単に語学でなく、在日の歴史、在日の差別の歴史など、同和教育の視点で取り組んでいるとの話は湊川高校や尼崎工業高校、都立南葛飾高校定時制で部落解放教育(同和教育)の視点から朝鮮語を導入したことと重なります。尼崎工業高校の朝鮮語も語学でなく、在日コリアンの方が教壇に立つその事自体、朝鮮語を通して差別意識をなくしていくことを目指しています。これら朝鮮語をなくしたら、先生の言っていた在日・渡日・日本人のかみ合わない状況や政治レベルの問題のみ(庶民の意識)になると思います。改めて同和教育の視点(解放教育の視点)を取り入れた朝鮮語の授業の必要性を感じました。
部落解放子ども会で、子どもたち自身が解放されていく生き方をすることは大切な営みだったと思います。その子たちを私たち大人が支えていく事、差別する側の問題として、私たちの問題として考えていく取り組みを、今後どう取り組んでいくかが私たちに問われている。学校に行ったら学校の先生が部落の子を支えてほしいと尼崎のムラの方に言われた言葉をかみしめながら。本日はありがとうございました。

10 食肉センターでの屠畜された牛から枝肉が作られる過程を見学させていただいたが、牛肉観が大きく変わりました。牛舎での牛の見学はよくしています。店頭に並ぶ肉もいつも見ています。牛舎の牛から店頭の肉になるまでのこの過程をしっかりと見学することができました。ベトナム人と部落の人が働いているという話は様々なことを考えさせられます。ここにも忌避意識があるのでしょうか。これは差別なのでしょうか。しかしこの現実に今何ができるのかというと答えは見つかりません。差別という観点だけでなく、職業観・勤労観のあり方、考え方にも何か手を付けていかなければならないと考えます。このようなフィールドワークは2回目でしたが、やはり新しい気づきがありました。この気づきを自分の生き方・考え方に活かしていけるように思います。たくさんありました。きょうは本当にありがとうございました。
11 屠場の見学機会がありますよ、学校教員との交流も友人から案内を頂いて、大阪の熊取から車を走らせてきました。加古川の食肉センター見学の時もそうでしたが、今はガラスの向こうの作業でないと見られないのですね。午後の交流会で先生がおっしゃったように、その後の補足の話が大切で、センターの方は従業員女性に公募で来られている方もおられるような立ち話での発言がありましたが、社員さんの話として、中心を担う会社では部落出身者が県内各地から来られているというのは、なるほどと現状認識を持ちました。肉・皮革という産業があっても空洞化というのは差別の現実と。
私は三重の津の同推校で学びましたが、同窓会で聞いたら、中南米出身の子どもが多くなっているとのこと。歩いたら、空き家が目立つのも共通です。県庁所在地ですが。また機会がありましたら、よろしくお願いします。
12 コリアンタウンのフィールドワークには何回か生徒を連れて行ったことがあります。その中で在日の渡日した経緯や仕事、生活について生徒とともに考えました。
今回のフィールドワークでも消費する側の視点だけでなく、生産する側の視点、地域の悩みなどを考えさせられました。生徒のこれをどう還元できるかはまだ整理ができていませんが、他の教員には明日以降さっそく伝えてみたいと思います。焼肉や硬式野球のボールを通して、社会の実態や地域の生活、人々の抱える悩みなど、様々なことを考えることができると思います。
私自身、教員を目指すきっかけとなった本が岩波新書の「バナナと日本人」という本でした。一つの事柄を多面的に見ることによって、問題やつながりが見えてくるのではと思います。ありがとうぞ座いました。
13 お忙しい中、フィールドワークの準備やお話ありがとうございました。地域の課題とまちづくりの展望、教育が担うことは何かなど、フィールドワークをしながら、考えることがたくさんありました。自分が関わっている子どもたちも厳しい家庭状況、貧困、虐待など様々な課題を背負わされています。本当に人権教育を進めていかないとと思う毎日です。
食肉センターの近代化、機械化された設備に驚きつつ、一般公募ではなかなか来ない現実を知る。こうした背景にある差別の現実にまで意識を向けないと見ようとしなければ見えないということを実感しました。きょうの学びが自分の市に持って帰りたいと思いますし、自分に返していきたいと思います。ありがとうございました。
14 本日は様々な研修・フィールドワークを提供していただきありがとうございました。今回は特に屠場の見学を楽しみにしてきました。私が支援加配として関わっている杭ノ瀬子ども会では、調理実習の際に食肉の学習をしており、大阪府貝塚市にある北出精肉店について学習しています。本や映画の予告編では、屠場のことを知ることがありましたが、今回実際に屠場を見学できたので、このことをまた子どもたちに返していけたらなと思います。
皮革工場については、現在の勤務校の隣の中学校区の部落の産業が皮革なので、鞣しの工程などは見学したことはありました。そこも工場がどんどん縮小ややめてしまうところもありますが、皮革産業の地区の状況には驚きました。道具などは残っていながら、も人はいないという工場がとても多いなと感じました。
フィールドワークでは、和歌山市内を含めていろんなところを見学させてもらっていたので、姫路にも同じような光景があるなと感じました。一日研修ができて、とても勉強になりました。ありがとうございました。
15 今回初めてフィールドワークに参加しました。自分自身が中学生だったころに得た知識や職について聞いたことが、フィールドワークをして、実際に自分の目で見、足で歩くことで初めて実感を持てたような気がします。「部落差別はなくなった」という声も聞いたことがありますが、現実の話として、部落地域では、空き家が多く、独特の雰囲気を感じました。その実感を持てたことが、私にとっての収穫だと思います。途中、「差別」を認識する能力の話が出ましたが、やはり、知識を教えられただけでは、それは育ちにくいと感じました。どうしても、身の回りの事とむすびつけにくく、覚えるだけで止まってしまいます。教師だけ、学校だけではなく、地域ぐるみで人権の感覚だったり、歴史、意識を伝えていく必要があると感じました。多角的な見方をできる環境を整えることが能力を伸ばす一歩だと改めて思いました。本日はこのような会をもっていただき、本当にありがとうございました。また、このような会があれば、ぜひ参加したいと思います。